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【画像10選】高梨沙羅“ぶかぶかスーツ着“で「規定違反失格」何故そうなる?

 北京五輪の失格で涙を飲んだスキージャンプの高梨沙羅選手が、またも規定違反で失格となってしまいました。
 北京五輪の団体戦で、顔を隠しながら泣き崩れる高梨選手の姿をテレビ画面でご覧になって、その心中を慮った方も多かったことでしょう。
 その悲劇が、今季W杯でまた繰り返されてしまったのです。

「どうしてまた同じことが……?」
「規定違反って、そんなに何回も起こるの?」

 報道を見てそう思った方の素朴な疑問の答えを探してみたいと思います。

 

目次

高梨沙羅“ぶかぶかスーツ着“でジャンプ!

引用元 東京新聞

 スキージャンプ女子、W杯の蔵王大会は15日の最終日に個人の第13戦が行われ、出場していた高梨沙羅選手が本戦二回目のジャンプでまさかの失格となりました。

 失格の理由は、スーツの規定違反です。

 高梨選手は昨年行われた北京五輪の混合団体でも同様の理由で一回目のジャンプが失格となっています。

 

 予選は、大ジャンプで1位通過……。
 今季初の表彰台が狙えると誰もが思ったその日に、悪夢がまたも高梨選手を襲いました。

 本戦一回目に11位につけた高梨選手は、二回目もK点につけるジャンプをしたものの、10分後には検査に呼ばれます。

 そして、抜き打ち検査を受けたのですが、失格の裁定が下りました

引用元 時事通信社

 二回目のジャンプ後に行われた抜き打ち検査では、スーツのウエスト部が規定より2㎝大きかったらしく、規定違反自体は間違いのない事実のようです。

 失意の高梨選手は、無言で会場をあとにしたとか……。

 この報道を知った誰もが、あの北京五輪の時の光景をフラッシュバックさせたことでしょう。

引用元 時事通信社

 失格となった場合には、そのジャンプの点数は無効となります。
 つまり、高梨選手は二度目のジャンプが0点だったのです。

 その結果、順位は最下位の30位に……。

 ですが、同じスーツを着て同じように競技を行ったのに、一回目はOKで二回目がダメってなんだか腑に落ちませんよね?

引用元 毎日新聞

 上の画像は二回目のジャンプの直後のモノです。
 少しやるせない表情に見えないでしょうか?

 まだこの時は失格の裁定が下ってはいません。
 ですが、後に失格となった事実を知っているので、この画像がなんとなくこの後の悲劇を暗示しているように見えて仕方がありません。

引用元 時事通信社

「しょうがないかな、そのタイミングで大きいと言われたら」
日本女子チームの横川コーチは、そう言っていたそうです。

 そのタイミングとは、二度目のジャンプを終えたタイミングのこと。
 この横川ヘッドコーチの言葉の裏には、ある事情がありました。

引用元 時事通信社

 どうして、そのタイミングだと仕方がないのかというと、
「みんなヘトヘトで疲れもある」
状態だったので、競技後にはゲッソリと痩せてしまう可能性もあるからです。

 失格になった本戦二回目の約二時間前に行われた予選の後もランダムで検査を受けましたが、その時はOKでした。

引用元 時事通信社

 つまり、本戦一回目、二回目のジャンプを行ったら、高梨選手のウエストが2㎝減ってしまったということのようなのです。

 女性は男性よりも体脂肪率が高く、すぐに体重変動が起こりがちではあります。
 ですが、高梨選手はアスリートで筋肉も一般女性より遥かについているはず……。
 体脂肪率も一般女性よりかなり低いと思って間違いありません。

引用元 www.pinterest.jp

 たかが二時間でウエストが2㎝も……?
 しかも、この鍛え上げたウエストがですよ……?

 女性の腹部に割れが入るのは相当鍛えている証です。
 競技中に減ってしまうとしたら、筋肉ではなく脂肪のはずなので、2㎝も落ちるのかなあ……、と?

引用元 スポニチ Sponichi Annex

 私のような門外漢はそう思いがちですが、よく考えてみればベストのパフォーマンスで競技をするにはアップのための運動もしなくてはなりませんし、雪山での競技ですので体力の消耗も激しいでしょう。
 そういうことに思い至れば、あながち二時間でウエストが2㎝も減ってしまう現象が起こらないとも限らないかなとも思います。

 これがトップアスリートが競う競技の肉体的な過酷さということなのでしょう。

引用元 スポーツ報知

 ですが、高梨選手は今回で三回目の失格で、その何れもの要因はスーツにあります。
 同じルールで同じように競技をしているのに、どうして高梨選手ばかりが規定に引っかかるのか……?

 その辺の事情を明確に書いた記事や、説明したコメントを私は見たことがありませんので、どうしてなのかはちょっと分かりかねますが……。

スーツ規定違反とは、どんなルール?

引用元 Twitter 趣味ジャップ @lukeglosbe

「そんなに規定に引っかかるのなら、どうしてもっと身体にフィットしたスーツにしないの?」
私などは、どうしてもこんな疑問が浮かんでしまいます。

 ですが、競技関係者に言わせると、
「そのスーツの数㎝の差が、数mの飛距離の差となって出てしまう」
ので、どうしても規定ギリギリの余裕をもたせるしかないのだとか。

 北京五輪の時には股下をメジャーで測っていましたが、今ではレーザーで測るので、測定値の誤差は出にくいそうです。
 その辺は検査をする側も改善していて、不公平が無いようになってきているのかと。

 ただ……。
「どうして競技前と競技後の二回検査をしないといけないのだろう?」
とは思うんですよね。

 きっと、スーツのすり替えという不正を防ぐためなのでしょうが、別に競技後に抜き打ち検査をしなくても他に方法がありそうだからです。

 たとえば、すり替えることが出来ないようにスーツにICチップの付いた取り外しの出来ないタグを取り付け、一回スーツを着用して競技前の検査を受けたら、その日の競技はタグの付いた同一のスーツを着なければならないルールにするとかです。
 人間の身体は予想もつかないような変化が起こらないとも限りませんので、
「検査に通った同一のスーツで競技に臨む」
ことが証明されさえすれば、公平性は保たれているのではないかと思うのですが……。

 いかがでしょうか?

【世間の声】高梨沙羅「スーツ規定違反失格」を世間はどう思っている?

引用元 Twitter

 北京五輪の時に高梨選手が失格した時には、
「検査の仕方が公平か疑問」
「厳格なルールの運用がなされていないのに、失格の裁定が下ってしまうのはおかしい」
とかって論調が多かった気がします。

 私見ですが、ヤフコメでは8割以上の人はそんな感じでコメントをしていたように思います。

 まあ、冬季五輪の競技って、東洋人が競技で活躍すると急にルールが変わるという事例が多々あるんですよね(フィギュアスケートやスピードスケートなどで顕著ですし、スキージャンプもルールが変わりがちです)。

それに、
「直前のW杯では採用していなかった方式を、五輪でだけは採用するって変だろう」
という声もありました。

 ですから、非常に高梨選手に同情的な見方が多かったのは間違いないです。

 しかし、高梨選手は今回が三回目……。

「いくらなんでも多すぎるし、疲労すると体形がかわりがちな傾向があるのなら、それも考慮してスーツの着用をすべきではないのか?」
という高梨選手の競技への対応に疑問の声も出ています。

 目一杯ギリギリの調整をしたつもりでいても、規定違反で失格になっては意味はありませんので、高梨選手を責めるということではなく改善策を望む声は徐々に増えているようです。

 一方、
「昨夏は小林陵侑選手もスーツの規定違反で失格になったのだから、これは高梨選手だけの問題ではなくジャンプの日本代表全体の問題だ」
という声も聞かれます。

 これについては横川ヘッドコーチも同様に感じているようで、
「色々なところを見直さないといけない」
と述べておられます。

 いろいろなところとは、スーツ自体の開発を含めたことで、選手の責任だけではないという認識があるようです。

まとめ

引用元 熊本日日新聞社

 今回の失格については、世間的にはまだまだ高梨選手への同情論が多そうです。

「事後の検査は抜き打ち検査なので、検査する側の匙加減で違反になってしまう可能性もある」
「高梨選手を意識的に狙って検査しているのではないか」
という陰謀論的な見方も少なくないため、規定違反=選手側の責任、という構図に納得がいかない人が多いせいもあるのでしょう。

 ですが……。

 個人的には、世間がどう高梨選手に同情的な目で見ても失格の裁定が覆ることはありませんし、現状の規定が改訂されて事後の検査がなくなる可能性が低い以上、競技の現場で対応するしかないとも思うのです。
 
 横川ヘッドコーチの、
「色々なところを見直さないといけない」
という発言は、少しのんびりしすぎかな……、と?

 今シーズンのW杯では、これからもスーツ規定違反の失格者は出ることでしょう。
 その失格者の中に、日本代表の選手がいないことを願うばかりです。

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